こんにちは、こんばんは。
KEIです。
5月3日にレスリングどんたく2023福岡国際センター大会が行われました。
『レスリングどんたく』といえば上半期総決算のドミニオンに繋がる動きの多いシリーズです。その予想通り様々な展開と激流がありました。今回行われた興行の中からタイトルマッチ5つについて感想を書きました。
目次
【新日本】レスリングどんたく 2023 福岡国際センター大会の全タイトルマッチ感想レビュー
試合は下記の5試合になります。
- KENTA vs ヒクレオ(STRONG無差別級王座戦)
- ザック・セイバーJr vsジェフ・コブ(NJPWWORLD認定 TV選手権)
- オカダ・カズチカ/棚橋弘至/石井智宏 vs 鈴木みのる/エル・デスペラード/成田蓮(NEVER無差別級6人タッグ選手権)
- タマトンガ vs デビッド・フィンレー(NEVER無差別級王座)
- SANADA vs 高橋ヒロム(IWGP世界ヘビー級王座)
5本中3本のタイトルが変わり、1試合が引き分けによる防衛となりました。まさに予想通り動きの多い興行で、続々とドミニオンに向けた遺恨が発生し、次期挑戦者が名乗り出てきました。
最後にはなんと海外武者修行から帰国した辻陽太がサプライズ登場。
興行的には100点の大会でした。今回のどんたくシリーズは高橋ヒロムが主役だったと言っても過言ではありません。前週の広島大会で金丸義信とのタイトルマッチを行い、最終戦でメインイベントを務めました。後ほど試合についての感想を書きますが、高橋ヒロムと同じく広島大会で試合を行った 内藤哲也 vs DOUKIやNEVER無差別級6人タッグで抗争を繰り広げた石井智宏 vs エル・デスペラードなど、ジュニアvsヘビーの対決が際立っていた印象のシリーズでした。
KENTA vs ヒクレオ(STRONG無差別級王座戦)
非常に小気味良い試合展開で試合時間は10分を切っていました。KENTAが最後までヒールに掻き乱すもヒクレオの勢いを止めきれず、あっという間に決着がついたという感じです。ヒクレオの初タイトル獲得に時の流れを感じましたが、思いの外KENTA選手があっさり負けてしまったので、何故今までタイトル獲得できていなかったのかなと思う程の怪物感がありました。
バックステージではKENTAが再戦を要求していました。非常にクレバーな選手なので、ヒクレオにとってこの再戦は危ない気もします。
早速、日本時間 5月22日の『RESURGENCE』ロングビーチ大会で再戦が決定しました。
KENTA選手も再戦についてSNSで触れています。
ザック・セイバーJr vsジェフ・コブ(NJPWWORLD認定 TV選手権)
今回の興行で一番勝敗予想が真っ二つに分かれそうだったのが、この試合ではないでしょうか。
ただ関節技と丸め込みが多彩なザック・セイバーJrにとって、これまでのTV王座戦を見るにこのタイトルマッチのルールは非常に勝ち筋が多く、相性の良いタイトルになっています。変わってジェフ・コブは一瞬で決められる関節技や丸め込みを得意としていないので、実は2人の試合は拮抗しているように見えて、ジェフ・コブにとっては勝つことが非常に難しい試合だったと思います。とはいえ個人的にはジェフ・コブを勝利予想においていました。
これまでのTV王座に比べてスロースタートの出だしだったこともあり、消化不良が否めない引き分けで終了。終盤のせめぎ合いは見応え十分な展開でした。
残り2分でジェフ・コブが繰り出したその場飛びのムーンサルトが物語るように思うように攻めきれなかったんだろうなと思います。
ザック・セイバーJrから再戦を希望するコメントがあったので、5月22日のロサンゼルス大会にて行われる可能性は高いと思います。(※こちらは大阪ドミニオン大会で組まれることが決定しました。)
オカダ・カズチカ/棚橋弘至/石井智宏 vs 鈴木みのる/エル・デスペラード/成田蓮(NEVER無差別級6人タッグ選手権)
この試合は何といっても棚橋弘至と石井智宏に注目が集まっていました。
終始攻められる棚橋弘至の盾となり、矛となった石井智宏のスタイルが光っていました。両者がタッチするだけで盛り上がっていたので、この試合が組まれた段階でベストマッチが約束されていたような感じでしょうか。
前哨戦から鍔迫り合いをしていたエル・デスペラードと石井智宏はロコ・モノからピンチェ・ロコにつなげたエル・デスペラードが石井智宏から取れそうな展開もありましたが、最終的にはオカダ・カズチカの余裕を崩すまでには届かず個の力に押し切られたような印象でした。
エル・デスペラードが石井智宏越えを果たせるのかもしれないと思わせる展開がありましたが、逆の視点で見ると今回相当コンディションが揃っていただけに、このエル・デスペラードを持ってしてもヘビー級とジュニアヘビー級の壁は中々超えることができないんだなと思わされました。
オカダ・カズチカと成田蓮も含めて、
全体的にネクストを残した試合だったのかなと思います。
試合後には「石井智宏と棚橋弘至の握手」や「海野翔太が現れて、ジョン・モクスリーとのタッグでドミニオン出場を発表」など終始この日一番盛り上がっていた試合かなと思いました。
タマトンガ vs デビッド・フィンレー
この試合はBULLET CLUBの新リーダーとしてデビッド・フィンレーは最低条件で勝たなければならないという試合だったと思います。
終わってみるとそのハードルを優に超えてオーバーキルを見せて勝利してみせました。タマ・トンガの動きも悪くなかったので、デビッド・フィンレーのリーダーとしての器を証明することにも成功していたのではないでしょうか。
試合後には先日BULLET CLUBを追放されたエル・ファンタズモがBULLET CLUB結成の地で反旗を振り返し、デビッド・フィンレーへの挑戦に名乗りを挙げています。GODであるタマ・トンガへの救出という形ではありませんが、獣神サンダーライガーに一礼し、なんと海野翔太のリストバンドも身につけていたことがSNS上で発覚しました。
本隊合流は確定かもしれません。
個人的に今後本隊に合流するとすれば、アレックス・ゼインとのやりとりが気になります。
エル・ファンタズモに関しては他の記事でも動向について触れました。
→【新日本】BULLET CLUB追放。エル・ファンタズモの今後について
SANADA vs 高橋ヒロム(IWGP世界ヘビー級王座)
SANADA、引いてはヘビー級の壁は高かったという印象の試合でした。
今回の試合は高橋ヒロムにとっては悔しい敗戦なのかなと思います。タイムボム、タイムボム2を繰り出し、相当SANADAを追い込んだように感じましたが、試合後の笑みは余裕の表れと捉えたファンは多い気がします。
個人的にはセコンドが駆け寄ってきたことへの安堵感にも見えましたが…
気になった展開として、シャイニングウィザードの精度がvsオカダ・カズチカ戦に比べて飛躍的に伸びていました。技の攻防は終盤までハラハラさせられ、高橋ヒロムが得意とする爽快感のある掛け合いとSANADAが得意とする実直な攻めが静と動の対比を表すようで、見応え充分なレベルの高さを感じました。
しかし感情の部分では、高橋ヒロム主体の物語に乗り切れなかったファンには少し単調に終わってしまった印象が残ったと思います。
試合後に辻陽太がSANADAへ次期挑戦者としてサプライズ帰国しましたが、登場の予想ができたファンは少なかったんじゃないかなと思います。登場の仕方、花道での不気味な笑み、圧倒的な存在感、最後の強烈なスピア全て完璧でした。
プロレスラーをプロレスラーで例えるのは良くないかもしれませんが、ジャパニーズ版ローマン・レインズを想起させるような出立とスピアだったなと感じました。
辻陽太が登場した時のSANADA表情がとても良かったので見てほしいです。
まとめ
レスリングどんたく2023福岡国際センター大会は非常に素晴らしい大会でした。
個人的に一番面白かった試合は…
オカダ・カズチカ/棚橋弘至/石井智宏 vs 鈴木みのる/エル・デスペラード/成田蓮(NEVER無差別級6人タッグ選手権)
ですね。今シリーズ常時注目度が高く、どんなチームになるのか色んな憶測が飛び交っていました。試合後の展開と今後の余波含めて、試合も素晴らしかったと思います。
とはいえ新日本プロレスの戦いは1試合からレベルが高いですね。
個人の話ですが、毎年どんたくシリーズはGWの行事になりつつあって、いつか会場で観戦してみたいなと思います。
次期シリーズのジュニアの祭典も楽しみです。